名古屋の“リアル”を伝えるために
中部国際空港様からの依頼で、フィリピンのKOL向けに名古屋の夜を紹介するFAMトリップを企画しました。
テーマは「観光ではなく、名古屋の人と過ごす夜」。
一般的なモデルコースのように中心街や有名店を巡るのではなく、地元の人が通う場所をめぐり、名古屋の“日常と文化”を体験してもらうことを目的としました。
プロジェクトの背景
名古屋には多くの観光資源がありますが、“地元の人がどのように過ごしているのか”というリアルな日常は、海外ではまだあまり知られていません。
今回のFAMトリップでは、「名古屋の魅力は観光地ではなく、日常の中にある」という視点から、実際に人が集い、会話が生まれる“ローカルの場”を訪問。地元の空気や人との距離感を、そのまま感じてもらうことを狙いました。
参加者は、フィリピンのKOL4名、アシスタント2名、セブパシフィック航空スタッフ、通訳ガイドの計7名。
全体は中部エリアを巡る5日間のFAMツアーで、その中の「名古屋の夜」パートを担当し、“ハイパーローカルな名古屋”をテーマに3軒のルートを設計しました。
『美奈登』──昭和の風景が残る焼きとん屋



1軒目は、瑞穂区・牛巻の老舗焼きとん屋「美奈登」。
炭火の煙と味噌の香りが漂う店内で、常連客と肩を並べながら食事を楽しみました。英語メニューもなく、言葉が通じない中で、店の人や隣の客との自然なやり取りを通して、名古屋の下町文化を肌で感じる時間となりました。
「こういう場所こそリアルな日本を感じられる」と好評で、特に味噌とんちゃんなどのホルモン料理は印象に残ったようです。
『Bateria』──新栄の、気取らない夜

2軒目は、新栄の路地にある洋風酒場「Bateria」。
ナチュラルワインと小皿料理を囲みながら、好きな音楽やスポーツ、旅の話など、会話は自然に広がっていきました。
店主はマニラで幼少期を過ごした経験があり、そんな共通の話題も多く打ち解けた様子。お店の名物のエンパナーダは、フィリピンでもおなじみのスペイン料理。ここではアルゼンチンスタイルで提供されており、
「名古屋でこれが食べられるなんて!」と興味津々に味わっていました。
気取らない雰囲気の中で、名古屋の“夜の過ごし方”を自然に楽しむ姿が印象的でした。
『藤一番ラーメン』──名古屋の夜を締めくくる一杯

最後は、地元密着型のラーメンチェーン「藤一番」へ!
醤油ラーメンや台湾ラーメンをシェアしながら、“こういうローカル店をフィリピンでも紹介したい”という声も上がりました。
夜遅くまで開いていて、値段も手頃。派手さはないけれど、名古屋の“日常の終わり方”を感じる一杯でした。
参加者の声
- 「観光地じゃない名古屋が、いちばん印象に残った」
- 「地元の人と話すことで、名古屋の魅力を身近に感じられた」
- 「どのお店も親しみがあって、居心地がよかった」
どの場所でも共通していたのは、“人との距離の近さ”と“暮らしの中の温かさ”でした。
まとめ:ローカルな体験こそ、本当の魅力

今回のFAMトリップを通じて改めて感じたのは、名古屋の魅力は観光スポットよりも、地元の人々がつくる日常の空気や関係の中にあるということです。
ローカルな体験は、派手ではなくても記憶に残る。それこそが“本当の名古屋”であり、海外の人たちにもぜひ体験してもらいたい価値だと感じています。
SPPでは、こうした地域のリアルな魅力を海外に届ける取り組みを、今後も積極的に続けていきます。